2010年10月10日、埼京線でジャズのようにとうとつに結成されたおなら系3人組“=3=3=3”の活動メモがここに記録されてゆきます。主な活動内容はおならzine制作、ファンシーテロなど。
“=3=3=3”の読み方は「プププ」でよろしくどうぞ。
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洗濯機の内と外





台風がきている!!!!!
いま、ここに!!!!!





たくさんの洗濯物を抱え傘をさして玄関に立ちつくす


(洗濯機は外にある)


真夜中に洗濯とはなんて近所迷惑かとおもうけど、こんなに雨が激しく降っているのだから今日はきっと無礼講。こちらの騒音は嵐の中にかき消されてゆくのみ。



柔軟剤入りの洗剤をスプーンですくう腕が横なぐりの雨に濡らされて
傘をさすことにもう意味なんてないことに気がついた
なまあたたかい風に背中おされて見守った
洗剤のひと粒ひと粒がスローモーションで反射しながら洗濯物のうえに優しく降りる時間
とっても静かなこの世の時間



スタートボタンを押すと洗濯機は舟になり〈ノアの箱舟クリーニン号〉として青天の霹靂をめざし紆余曲折の航海にでる。
ありったけの旅支度を抱えて急いでわたしも舟に乗り込んだ。
スカイブルーの小窓から外の世界をのぞいてみると
ハンカチや靴下、ブラジャー、Tシャツ、スカートなどわたしたった一人に帰属するそれらの持ち物たちは洪水のなかでカラフルにクルクルと回転しながら踊っていた。
えーと万華鏡って知ってるかな?さしずめあんな感じ。


ふと視線を覗いていた窓から目を離してみると、
現実のわたしはびしょぬれで
さかさになった傘は2メートル先に転がっている



洗濯機の中の洪水とその外にどんな違いがあるのだろうか(いやない)



上も下も関係ない
右も左も 天と地も 大人も子供も 男も女も
もうあまり関係がない 
わたしがわたしであることもなんだかうまく思い出せない
全身ずぶぬれで 台風のなかに立っている
ただそこに居るということ以外はなにもわからない
息してるということしか感じられない
玄関前の廊下は水に沈み階段は滝となる
スプラッシュマウンテンの豪胆な魂ひとつ





洗濯機から出て
すべての洋服がからりと乾くころ
身体中の皮膚がむけ、ツヤツヤ光る玉虫色の新しい身体に生まれ変わる。
新しい心、新しい空気、新しい言葉、新しい夢。





育った星を泣きながら出て行かなければならない日がくるなんて
数年前の自分は想像できるかしら。













白楽の猫企画さん/へこき三良
ちーっす、コットンカオっす。
わたしたちのzineをお取り扱いしてくれるお店が増えました!
横浜・白楽の六角橋商店街にある「猫企画」さんでーす。
おならzine「PU」(vol.1&1.5)、築地市場落書きzine「築地tweets」をこちらのお店においていただいてます。
納品がてらちょいと遊びにいってきました。

奥さんがタイ古式マッサージ、旦那さんが古本を営んでいるユニークな形態で店内になぜかこたつがあったり、飲み物1杯200円とかで売っていたりする自由な感じのお店です。(夜はぜったい店でお客さんと飲んでいるとみた・・)


白楽へ行くのははじめてだったけど、すごく隙が多くてよい街ねぇ。
おかんアートばかりが集まった、まるでおかんのインフォショップという風情の店や、
ファンキーなレコード店・GOKURAKUレコード、フジコ・ヘミング似のおばさんが無言で給仕してくれる唯一無二の絶品なパキスタンカレー屋さん。喫茶店には坂田明似のおじさん。などなど。
ちょっとのぞこうとすればすべて丸見えになってしまいそうな、窓が豪快に開け放たれた銭湯もありました。ちらと覗いていた富士山の絵が鮮烈に目に残ってます。


▲ブロンクスにでも迷い込んだかのようなGOKURAKUレコード

この六角橋商店街は戦前からの歴史のある商店街で、昭和な匂いがいたるところに残っています。毎週第3土曜日に開催される「ドッキリ闇市」なるフリーマーケットも名物なのだそう。「野宿野郎」でおなじみのかとうちあきさん監修(?)による、商店街公認の”チャリティー野宿”なるみんなで寝袋で商店街の路上にねる野宿イベントもあったという。
その時の野宿に手ごたえを感じた商店街のえらい人が「この商店街のキラーコンテンツになる!」と豪語したとか。高円寺の北中通り商店街、素人の乱に似た匂いを感じる…
なにやらマヌケで懐の深い街!今度はドッキリ闇市に遊びにいってみよう。
あ、商店街プロレスっていうのもあるそうです。


▲白楽がスッカリ気に入った模様のカオス収集家・坑くん
「おばさんがパリにはまるとどうしてもデカダンが張り付くのよ」と謎の名言。


▲パキスタンカレー”サリサリ”の看板。水を一切使わず調味料は塩だけ。
HPもおもしろいからミテ!

▲これは何のことやらよくわからなかった謎掛け


= 3 = 3 = 3 = 3 = 3 = 3 = 3 = 3 = 3 

最後に猫企画店主・寺田さんが教えてくれた「へこき三良」というおなら絵本をご紹介します。

作・絵の儀間比呂志さんは那覇出身の版画・絵本作家で沖縄・戦争などをテーマとした作品をいくつも残している沖縄を代表するアーティスト。かなりシリアスな題材から沖縄の風土の美しさまで幅広い作品を生み出しています。

「へこき三良(さんらぁ)」は沖縄の民話には欠かせない精霊キジムナーと村人の三良(さんらあ)の交流のお話。
キジムナーは赤い肌のこどもの姿で、ガジュマルに住んでいて、魚の目玉と相撲が好物で、屁がキライ。どんな話なのかな??

▲儀間比呂志さん(via コマ撮り日記)

「この物語りとキジムナーの姿は、私が子どものころ母から聞いた話などをもとに、創作したものです。私のこの絵本から、キジムナーと貧しい島の百姓たちとの、あたたかい心のふれあいのなかに、きびしい孤島苦と、たびかさなる圧政のうちにもこのような愉快な妖怪をうみだした沖縄の人たちの、権力をオナラひとつで笑いとばすほどの、ふてぶてしい土俗的なユーモアを読みとってくだされば幸いです。」(作者あとがきより)

いっちゃぽーんと、さけた!